マイスターの作る小さな世界-フラーデ姉妹のお人形たち

フラーデ姉妹の小さなお人形

 今回紹介する小さなお人形は,クマとノコの大好きなマイスターの一人,フラーデ姉妹です。姉のAnnelie Wiltnerと妹のKerstin Drechselが,Helmut & Trate Fladeから工房を引き継いでFlade & Wiltnerとして,エルツのオルベルンハウで1990年からミニチュア作品を専門に作り続けています。(オルベルンハウは,ザイフェンのとなり町で,くるみわり人形博物館もあります。)
 姉のAnnelie Wiltnerは,いろいろな屋台のシリーズや,屋台とほぼ同じ大きさの小箱の部屋シリーズを作っています。妹のKerstin Drechselは,麻の髪の毛が特徴で,おもちゃを持った天使のシリーズや同じくおもちゃを手にした愛らしい子どもの作品が中心です。

クリッペ(御生誕)

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↑ クリッペ(御生誕)です。フラーデ姉妹の作品は,1点1点のお値段が結構します。馬屋+羊たち+お人形6体は,2年かけて買いました。本当は3年計画だったのですが,早く揃えたいという欲望に負けました。



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↑ 東方三博士(=賢人)です。幼子イエスの生誕に駆けつけた3人です。世界中が幼子イエスの生誕を祝福したことを表しています。お祝いに持っているものは,黄金・乳香・没薬(もつやく)です。
*没薬については,こちらをご覧ください。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%A1%E8%96%AC



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↑ 羊飼い,マリア様,大工ヨセフ(マリア様の許婚)です。マリア様の腕には,幼子イエスが抱かれています。羊飼いは天使に率いられた天の軍勢を見て訪ねてきました。

 神様のお告げによって懐妊を知ったマリア様と許婚の大工ヨセフは,当時行われた国勢調査のために,遠く離れたベツレヘムまで出かけます。ベツレヘムでは泊まる家がなく,ようやく馬屋の片隅を与えられました。そして,その夜マリア様は男の子を産み,その男の子は飼い葉桶(ドイツ語でクリッペ)に寝かされました。そこから,御生誕の様子を表した飾り物をクリッペと呼ぶようになりました。
 また,クリスマスに欠かせないシュトレンは,飼い葉桶に眠る幼子イエスを表していると言われます。



お人形3種


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↑ こちらは単体のお人形たちです。左(お星様のアーチの中にネコと女の子です。女の子は金貨を持っています。),中(天使とシュヴィップボーゲンです。シュヴィップボーゲンには,鉱夫と木が配置されています。),右(大きなお花の木と男の子,女の子です。2人の間にはアヒルがいます。)

 フラーデ姉妹の小さなお人形はいかがでしたか。この優しい表情にクマとノコは虜になってしまいました。次回からは,やはりお気に入りのマイスター,ギュンター・ライヒェルの作品を紹介します。最近,小さなミュージアムで購入し,ブログでも紹介しているマイスターです。彼の作品も可愛いですよ。