マイスターの作る小さな世界-ドイツの木のおもちゃ 2

壁掛けの中の小さな世界

 ドイツのエルツ地方の木のおもちゃには,くるみわり人形,ピラミッド,煙出し人形,シュヴィップボーゲンなどの比較的大きなものから,小さな小さなミニチュアまであります。このミニチュアたちは,貧しかったエルツ地方の人たちが,大きな木のおもちゃの端材から何か作れないかと工夫して始まったとも言われています。現在では,以前に紹介した「ミニチュアの部屋」,「マッチ箱シリーズ」や小さなお人形たちなど,多くのレパートリーがあり,端材の活用ではなく,最初からミニチュアのために作られています。
 今回紹介する木のおもちゃは,クマとノコの大好きなマイスターの一人,フラーデ姉妹です。姉のAnnelie Wiltnerと妹のKerstin Drechselが,Helmut & Trate Fladeから工房を引き継いでFlade & Wiltnerとして,エルツのオルベルンハウで1990年からミニチュア作品を専門に作り続けています。(オルベルンハウは,ザイフェンのとなり町で,くるみわり人形博物館もあります。)
 姉のAnnelie Wiltnerは,いろいろな屋台のシリーズや,屋台とほぼ同じ大きさの小箱の部屋シリーズを作っています。妹のKerstin Drechselは,麻の髪の毛が特徴で,おもちゃを持った天使のシリーズや同じくおもちゃを手にした愛らしい子どもの作品が中心です。

壁掛け-その1-

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クマを持った男の子とクリスマスツリー,汽車などのおもちゃが並んでいます。



壁掛け-その2-

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二人の天使(一人はクマを持っています)とクリスマスツリー,上にはベルがあります。



壁掛け-その3-

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天使とくるみわり人形,お人形,ボール(?)にツリーです。

 
 今回紹介した壁掛けは,直径約16センチ,内円は約8センチの大きさです。
 次回も妹のKerstin Drechselの作品を紹介します。彼女の小さなお人形たちの登場です。

 最近,お付き合いのあるブロガーの方の中に,エルツの木のおもちゃ沼にどっぷりとハマったり,ハマりかけた方がチラホラとみえます。クマとノコとしては,沼に沈む方を沢山増やすべくこれからもドイツの木のおもちゃを紹介したいと思っています。
 ところで,ドイツの木のおもちゃは高いです。くるみわり人形の30センチから40センチの物は,約1万円くらいしますし,日本では約2万円の値段になってしまいます。しかし,エルツの木のおもちゃは,くるみわり人形,ピラミッド,煙出し人形,シュヴィップボーゲンなどの大物だけではありません。現在では,どちらかと言えば,小さな人形たちが主役であるかもしれないのです。ザイフェンやその近郊には多くのマイスターの工房や会社が点在しており,それぞれ独特の表情を持った小さなお人形を作っています。こちらであれば,マイスターの作品でも1体約2千円から約3千円,日本では約5千円で手に入れることが出来ます。(それでも高いですが・・・)(^_^.)
 クマとノコは,くるみわり人形を1体2体から入ってしまいましたが,お勧めは小さなお人形を1体です。そして,1体では寂しいと思ったら2体3体と揃えることです。その内に,お気に入りのマイスターや工房が出来ることと思います。そして,お気に入りのマイスターや工房についての知識を得た頃には,あなたは立派なエルツの木のおもちゃ沼の住人になっているでしょう。(^^♪